今回は株式会社BODY‘s PROの代表取締役、山口麻衣さんにインタビュー。バストクリーム『VOLCENTA』が誕生するまでの軌跡、商品に込められた想いを聞きました。
一人でも多くの女性に喜んでほしい。そんな想いが原動力に
―まずは、会社立ち上げまでの経緯を教えてください。
大学を卒業後、株式会社ワコールに新卒入社しました。直営のウェブストアやマタニティインナーの法人営業を担当していたのですが、お客様からバストに関するお悩み相談をいただくことも多くて。そのような声と向き合うなかで、加齢による下垂やデコルテ部分のバストボリュームの減少、授乳後による萎みやシワにお悩みの女性が多いと気付いたんです。
ときには、社内勉強会のなかでバストの変化を記録した写真を見ることも。程度の差に多少のちがいはあれども、多くの女性にとって“加齢”や“授乳”がバストの形を変える一因になると知りました。もちろんバストが変化することはごく自然な現象ですが、ぱんっと張っていた“昔のバスト”をご本人が一番よく知っているからこその寂しさや喪失感もあるようで…。少しでもケアすることができれば、と強く感じたのを昨日のことのように覚えています。
―そこからバストをケアする方法を猛勉強、徹底リサーチされたんですよね。
そうなんです。バスト下垂は次の3つが大きな原因となるのですが、調べるなかで私がもっとも着目したのは、水分不足による弾力性の低下。揺れや刺激からバストを守るためにサイズのぴったり合った下着を身につけるのはもちろんのこと、保湿をしてケアしてあげる必要もあるのだと気が付きました。
<バストが下垂する3つの原因>
- ホルモンバランスが変化することでバスト自体が柔らかくなる
- 皮膚の水分が失われて「弾力性」が低下することで、バストを支える力が弱まる
- 揺れや刺激、バストの重さなどによりクーパー靭帯が傷つく
手にハンドクリームを、唇にリップクリームを塗るように、バストも専用クリームで保湿する必要があったんです。しかしながら、当時バストクリームをいくら調べても必要な成分がしっかり入っているクリームが見つからず…。
見つからないのなら、私がイイものを作ろう――。
そう決意して、一念発起しました。
――いちから製品を開発するのは容易ではないですよね。
おっしゃるとおり、私には「下着」の知識しかなかったので、まずは化粧品の知識を身につけるところからスタートしました。ワコールを退職したあと、選んだのはエステサロンや化粧品企画の仕事。寝食を忘れるほどに熱中し、とにかく“活きる知識”をインプットしていったんです。
それから2年後の2014年11月、株式会社BODY’s PRO を立ち上げました。
まず着手したのは、理想のクリームを作っていただく先(製造会社)を決めること。製造会社は弊社にとって夢の実現を共にする、いわば“パートナー”のような存在です。良い商品を作るための第一歩になるので、全国にある化粧品製造会社をくまなく調べ、数社に試作を作っていただきました。
原価を無視して良い商品をつくる。お客様第一主義へのこだわり
私の強いこだわりと熱量を理解していただき、共感してくださったのは京都にある企業。ドクターズブランド(皮膚科医や専門家が開発・監修に携わっているブランド)を製造していることもあり、技術・知見・実績どれをとっても信頼できました。
実際に商品化を進める際、先方の担当者から「原価は大丈夫なのですか?」と何度も確認いただきました。それもそのはず。目指すクオリティを実現するために、高価で希少価値のある成分「ボルフィリン」を相場の6倍以上配合すると決めていたんです。
―はじめての商品開発で、そこまでの挑戦。不安はありませんでしたか?
実は、そこに関して迷いや不安は一切なくて。成分にとことんこだわり、広告費ではなく“中身”に一番お金をかけると決めていたので、妥協のないものづくりを最後まで貫きました。
おそらくこの考えは、ワコールで働いていたときに培った「お客様第一主義」という考え方が影響していたのだと思います。
見せ方だけではなく、なによりお客様のことを第一に考えてものづくりをする。ワコールで教わったこの思想はずっと私の胸に刻まれていて、今での仕事と向き合う上での“大きな軸”となっています。
フランスから取り寄せた美容成分をぎっしりと配合
―そんな熱い想いで開発したバストクリームについて、詳しく教えてください。
こだわりの詰まったバストクリームの名は、『VOLCENTA(ボルセンタ)』。特許取得のバストケア成分VOLUFILINE™(ボルフィリン)と、PLACENTA(プラセンタ) から名づけました。
ユリ科の植物、ハナスゲの根に含まれるサルササポゲニンから発見されたボルフィリンは、非常に高価で希少価値の高い成分です。そんなボルフィリンを安定供給するため、弊社は原料会社であるフランスのセダーマ社と正式契約しました。これにより、1商品あたり6%もの高配合を実現できたんです。
このほか、バストのハリをアップさせる「ダイナリフト」や「バイオバスチル」、美白成分である「ギガホワイト」や「油溶性ビタミンC誘導体」、美肌成分である「プラセンタ」「プリンセスケア」「コラーゲン」などもたっぷり配合。肌馴染みがよく浸透しやすい温泉水を使用するなど、スッと馴染む極上のテクスチャーに仕上げています。
バストというデリケートな部分だからこそ低刺激にこだわりました
非常にデリケートで、はかなげで、だからこそ美しいバスト。そんな繊細なバストを守るために、香料、タール系色素、パラベンフリーで仕上げました。私自身も敏感肌による肌トラブルに悩まされた経験があったので、すべての女性が毎日使える“低刺激”にこだわったんです。
お風呂上がりに塗るだけ、簡単4STEP バストマッサージ
SNS時代だからこそ、本当の自分の美しさを見失わないでほしい。
昨今、SDGsをはじめ世界中で「ジェンダー平等」が提唱されるようになりました。しかしながら、これは女性に対しての差別がまだ根深く残っている現状を映したもの。私自身も“女性”というだけで軽く見られたり、ひどい言動をとられて傷ついたりしたことが何度もありました。その度に、女性としての尊厳を守るためにはどうしたらいいのかを自問自答してきたのです。
女性が生きやすい世界をつくるためには、社会が変わるのはもちろんのこと、女性自身も変わらなくてはいけないと考えています。自分自身と向き合い、自分を慈しみ、自分を愛することが大切なのです。
なんでも情報を得られる今の時代、SNSでアップされる“誰か”を見て劣等感を抱く女性も多いのではないでしょうか。大きいバストに、細いウエストと手足をもつ女性の姿と自分を比較し、自信を失う瞬間もあるかもしれません。
ですが、あなたには“あなただけの美しさ”がきっとあるはずです。他人の価値観や世間の当たりまえに縛られるのをやめて、ぜひ自分の魅力と向き合ってあげてほしいと思います。
バストケアで心まで満たされる
デリケートなバストだからこそ、特別なケアを。
女性の体はすべて美しい――。
私は、ずっとそう信じてきました。私たち女性の体に正解はなく、比べられる必要もなく、一人ひとりに異なる美しさがあるのだと。
そんな女性の体の象徴的存在である「バスト」は、加齢や出産・授乳といった大きなライフイベントの影響を受けて日々変化していきます。繊細なパーツだからこそ、毎日特別なクリームできちんとケアをし、大切にしてあげてほしいのです。
仕事や家事、妊娠、出産、育児、介護。今を生きる女性は、頑張りすぎなくらい十分頑張っています。ときには、立ち止まりながら自分の心と体を大切にしてほしいと思います。大切なだれかを守るためにも、自分を大切にする“自分への愛情”も必要なのです。
大袈裟かもしれませんが、バストクリームVOLCENTAを通して、自分の体と向き合い自分を大切にする女性が増えることを願っています。