素材別!暖かインナーの種類
寒い冬に欠かせない暖かインナー、毎年愛用している方も多いのではないでしょうか。今は一口に暖かインナーといっても、さまざまな種類のものが発売されていますね。暖かインナーに使われている代表的な素材の特徴を見てみましょう。
天然繊維
綿やシルク、カシミヤ、ウールなどは天然素材と呼ばれています。最近話題になりはじめた軽くて暖かいカポックも、木の実から採れる天然繊維です。天然繊維の特徴は何と言っても肌に優しいこと。敏感肌の方にとっては、肌ざわりは重要なポイントですね。土に埋めると微生物に分解されて自然に還ることもエコの観点から注目されています。
化学繊維
化学繊維は合成繊維とも呼ばれます。ポリエステルやナイロンは石油が原料ですが、レーヨン、テンセルは木材などから作られた再生繊維のため、天然繊維でできた化学繊維ともいえます。化学繊維は大量生産が可能なため比較的安く手に入れることができ、リサイクルもしやすい素材です。加工がしやすいことも特徴で、UVカット、吸湿発熱、花粉対策、帯電防止などさまざまな悩みを解消してくれる加工を施すことができます。
吸湿発熱性とは
暖かインナーで特に注目される機能は吸湿発熱性です。吸湿発熱性がある素材は、汗などの水分を吸収すると熱を発生させます。吸収力に限界があるため、素材の熱が無限に上がってしまう心配はありません。
天然繊維の綿は着心地が良く、汗も良く吸ってくれますが乾燥するまでに時間がかかります。気温が低いときに汗で濡れたシャツが張り付いたままだと不快なうえ、体の熱が奪われて寒くなりますね。吸湿発熱加工されている素材なら、汗を素早く乾かして暖かさを届けてくれるため、冬のインナーにおすすめなのです。
オシャレに着こなせる暖かインナーを選ぶときのポイント
普段の服に暖かインナーを合わせて、冬も身軽にオシャレしたい!そんなときはどんなインナーを選べば快適な暖かさと細見えが叶うのでしょうか。冬のインナー選びのポイントを3つご紹介します。
暖かさ
当然ですが、暖かさは重要です。天然繊維では綿やシルク、ウールが保温性に優れているためおすすめです。化学繊維では吸湿発熱素材のものが快適な暖かさを作ってくれます。
着心地
化学繊維は着たときにチクチクとした刺激を感じるという方も。天然素材なら大丈夫かというと、ウールでもチクチク感が気になるという声を聞きます。化学繊維、天然素材に関わらず刺激を感じる場合があるので、実際に触ってみることが大事です。インナーは試着できないことがほとんどですが、パッケージから出した製品や記事見本なら売り場に展示してありますよ。
服に響かない
暖かインナーを服に響かせないためには、生地自体の厚さ以外にも気にするべきポイントがあります。まずは上に着る服の襟ぐりから見えない形を選ぶこと。Uネックやボートネックなど、自分の手持ちの服の襟ぐりをチェックして、そこからはみ出ない形のインナーを選びましょう。
袖丈も大事なポイントです。シャツの袖口から、いかにも暖かインナーだとわかる袖がはみ出しているのはオシャレとはいえません。はみ出さないようにたくし上げるとインナーの腕部分にシワがより、服の上からもデコボコを感じたり腕が太く見えることも。あらかじめ七分袖のインナーを用意しておくとスッキリ着こなすことができますね。
黒は王道だけど要注意?
冬場は重ね着の機会が多いせいか、透け感を気にせず黒い暖かインナーを購入する方が多いようです。「透けにくいベージュのインナーだとおばあちゃんぽいイメージだから…」という意見もありますが、白いシャツの下に黒い暖かインナーを着ると、薄手のインナーに拾われてしまった肉感が意外とシャツの表に主張してくることがあります。薄い色の服を着る機会がある場合は、透けない色の暖かインナーも用意しておくといいですね。
ストッキング風で人気のフェイクタイツ
一見薄手のストッキングのように肌が透けているのに、実は暖かい「フェイクタイツ」をご存じですか?昨年あたりから人気が出てきたフェイクタイツ。フェイクとは偽物の意味。実は透けて見えている肌色は実際の肌ではなく、タイツの奥の肌色の生地が透けているのです。分厚くて内側は裏起毛になっており、まるで毛布を巻いているように暖かいフェイクタイツ。それでいて透け感が脚にグラデーションを作ってくれるため、実際の脚よりも細く見えるのです。さまざまなメーカーが発売しはじめたフェイクタイツ。特に着圧効果が高いタイプは、手っ取り早く脚痩せしたい方からの人気が高まっています。足元が暖かいと、上半身もあまり着こまなくて良くなるため全体的に着ぶくれを防ぐことができますね。
こんなときは要注意!着ない方がいいとき
快適な冬を過ごすために、もはや欠かせない暖かインナー。しかし、着用をおすすめしないシーンもあるのです。
運動時
綿の暖かインナーは肌触りが心地良く快適ですが、化学繊維の製品よりも乾きにくい性質があります。運動して汗を書いた後は肌に張り付いて不快だったり、かえって冷えてしまうことも。
吸湿発熱素材のインナーの場合は、汗をかいてもサラッとした肌触りを保てます。しかし、運動で体内に熱が発生しているときにインナーも汗を吸収して熱を発生させるため、ずっと着用したままだと暑すぎて不快になってしまうのです。アウターならすぐに脱げますが、そうもいかないのがインナーの困ったところ。運動時は上着で寒暖差を調整したほうが快適に過ごすことができます。
就寝時
寝ている間に、人はコップ1杯の汗をかくといわれています。汗をかいたぶんインナーが発熱するため、さらに暑くなってしまいます。寝ている間は自分でインナーを脱げないため、夜中に目が覚めてしまったり、不快感により熟睡できないことが増える可能性があります。パジャマやインナーを着こんで寝るよりも、寝具やエアコンで適温を調整したほうが良質な睡眠をとることができますよ。
暖かインナーの寿命はいつまでもつ?
もう何年前に買ったのか覚えていない暖かインナーを、まだまだ現役で使用している方もいるのではないでしょうか。
実は吸湿発熱素材の機能自体には寿命はないのですが、生地がよれたりして着心地が悪くなったら買い替えどきといえます。洗濯を繰り返すうちに素材が伸びてしまい、肌にジャストフィットしなくなった暖かインナーは、本来の発熱効果を発揮できないことがあります。暖かインナーの進化は目覚ましいため、伸びたインナーを着続けるよりは最新の暖かインナーに買い換えたほうが毎日を快適に過ごせるでしょう。
暖かさと細見えの両方を叶えて冬のファッションを楽しもう
毎年お世話になっている方も多い、冬の暖かインナー。定番で長持ちするからこそ何年も同じものを使いがちですが、2023年は手持ちのくたびれた暖かインナーを見直してみませんか?黒だけでなく透けないカラーをセレクトしたり、フェイクタイツと併用することでさらにファッションの幅が広がるかもしれませんよ。