おりものシート、使ってますか?
WACOALがおりものシートの使用について調査したアンケートによると、使っている人が56%と約半数という結果でした(2012年実施・総計 3047人)。このアンケート内では、おりものシート使用に対するリアルな声も紹介されています。
おりものシートの使用タイミングは、毎日使う人もいれば、おりものが多いときだけ使う人もいるなどさまざまのようです。外出時は使うけど、家などリラックスタイムには使わないという方もいました。おりものシートの使用理由では、下着を汚したくないからが多くみられました。おりもので汚れたショーツをゴシゴシ洗うことを避け、ショーツを長持ちさせるためにおりものシートは大活躍しているようです。
一方、おりものシートを使用していない人の意見の中には、おりものシートを使うタイミングがわからない、という声も。生理用のナプキンよりも、おりものシートの使用は必要性を感じられなかったり浸透していなかったりするのかもしれません。
そもそも「おりもの」って何?
女性なら、おりものとは長年付き合ってきて、日常生活の一部となっているかもしれません。しかし、なぜおりものが出るか知っていますか。子宮や膣からは、分泌物が排出されます。そこに汗腺や皮脂腺などからの分泌液が混ざり、おりものとなって膣外へ出てきます。
おりものには不要になった分泌液の排出だけでなく、2つの重要な働きもあります。それは、自浄作用と受精のサポートです。膣からの細菌の侵入を防いだり、精子が子宮にスムーズに辿り着けるようにしたりする働きを担っています。大切な役割があるおりものは、女性の体にはなくてはならないものなのです。
おりものシートの悩み
おりものが女性にとって必要なものであることは理解できても、ベタベタしたり臭ったりするおりものは不快ですよね。下着を汚れから守り不快感を解消するには、おりものシートが便利!しかし、おりものシートを使うことに抵抗感があったり悩みがあったりする方も多いようです。
粘着力が強い
強い粘着力のせいで、おりものシートを剥がすときに下着がよれたり生地が傷んだりすることがあります。下着が汚れて傷むことを防ぐためにおりものシートを使っているのに、これでは残念で仕方ありませんね。
粘着力が弱い
粘着力が強くて困る悩みだけでなく、おりものシートの粘着力が弱くても困ることがあります。粘着力が弱いと、つけている最中によれたり剥がれたりしてしまうことも。おりものがついた後にシートがずれてしまうと、おりものが下着についてしまい、結局下着を汚してしまうことになります。
ムレやかゆみ
生理中のナプキンと同様に、同じおりものシートを長時間使用することはおすすめできません。汚れたおりものシートを使い続けると、おりものや汗によるムレやかゆみの原因となります。特に夏や梅雨など湿度の高い時期は要注意です。汚れたおりものシートをそのまま使っていると、雑菌が増えやすくなるため、気をつけましょう。
お金がかかる
おりものが多い日だけ使用する方もいますが、毎日おりものシートを使うという方もいます。毎日使うからこそ、肌に優しいものを選びたい!と少し割高なおりものシートを選ぶ方もいるかもしれません。おりものシートの1枚の値段は高くなくても、毎日使うとなると、お金がかかってしまいます。
ゴミが増える
おりものシートひとつの大きさは小さくても、1日に何度も付け替えると、おりものシートのゴミがかさばるものです。それが毎日続けば、ゴミはどうしても増えてしまいます。
ソングのときのおりもの、どうしてる?
下着のラインがボトムスに影響することを避けるために、ソングやTバックを履いている方もいますよね。そうすると困ることが、おりものの処理です。
クロッチ(股部分)が細いソングでは、一般的なおりものシートを貼ることは難しいものです。おりものがたくさん出たときには、細いクロッチでは水分を吸収できず、漏れてしまうリスクもあります。そのため、おりものが多い時期はソングを履くことを諦めている方もいるのではないでしょうか。
実は、ソングやTバックにも装着できるおりものシートが販売されています。後ろ側に向けて細くなるデザインのおりものシートになっているため、ソングにもぴったり貼れますよ。
おりものを減らす方法はある?
そもそもおりもの自体がなくなれば、大切な下着を汚してしまう悩みがなくなるわけです。おりものを無くすことはできるのでしょうか?
おりものは、膣内をきれいに保つ自浄作用を担っています。そのため月経がある年代の女性にとって、おりものを完全になくしてしまうことは、ほぼ不可能であり体に良いことではありません。しかし、おりものの量が多くて悩む方は、量を減らしたいと思いますよね。完全に無くすとまではいかないとしても、おりものの量を減らす方法はあるのでしょうか。
低用量ピルを使う
閉経後2~3年すると、おりものはほとんど出なくなるといわれています。同じように閉経に近い状態に近づけることでおりものの量は減ると考えられ、低用量ピルを使い排卵を調整すれば、おりものを減らすことができる可能性があります。しかし健康な女性が、おりものの量を減らすためだけにピルを使うことはあまりおすすめできません。
ゴシゴシ洗うのは逆効果
おりもので汚れるのが気になるからと、デリケートゾーンをボディソープや石けんを使って念入りに洗っていませんか。実は、それは逆におりものが増える原因に繋がります。膣には常在菌がいるのですが、念入りに洗うことで体に良い菌も洗い流されてしまいます。そうすると、おりものが増えたり臭いがきつくなったりしやすいのです。
おりものの量を減らそうとする前に、今のおりものの量がほんとうに多いのか判断することが大切です。しかし、おりものが多いかどうかは他の人と比べるわけにもいかず、判断が難しいものですよね。
おりものの量は個人差がありますが、生理用のナプキンが必要なほどおりものが出る場合は、通常より多いと考えられるため、医師に相談してみると良いでしょう。量だけでなく、酸っぱい臭い・黄や緑っぽい色・ポロポロしているなどの特徴があるおりものは、病気のサインです。このようなおりものを見つけた場合は、念のため婦人科を受診してみましょう。
おりものによる不快感をなくすには?
おりものは下着が汚れる以外にも、肌トラブルの原因となることがあります。特におりものの量が多いと、ムレたり雑菌が繁殖しやすくなったりしてしまいます。おりものによる不快感を少しでも和らげるためには、次のような方法を試してみてくださいね。
通気性の良い下着を履く
生地の素材や厚みなどによっては、通気性が良くない下着もあります。通気性の良い下着を選ぶことで、ムレを防ぐことができますよ。
月経周期に合わせておりものシートを使う
おりものの量は、月経周期により増減するのが普通です。おりものシートを使うのが苦手という方は、排卵前や月経前のおりものが増える時期だけでも、おりものシートを使うようにしてみてはいかがでしょうか。
おりものシートはこまめに交換
1日中同じおりものシートをつけていませんか。おりものシートは、トイレの度に交換するようにした方が、衛生的です。
布ナプキンや替えのショーツを使う
おりものシートのつけ剥がしを頻繁に繰り返すと、お気に入りのショーツが痛むのではないかと心配になりますね。金銭面やゴミの問題、肌が弱いなどの理由により、そもそもおりものシートを使いたくないという方もいるでしょう。その場合は、布ナプキンの使用やおりものに気づいたときにショーツを交換するなどの方法で、おりものによる下着や肌の汚れを最小限に防いであげましょう。
デリケート専用の石けんを使う
おりものが気になる方は、ついついデリケートゾーンを念入りに洗いがちです。デリケートゾーンは弱酸性のため、アルカリ性であるボディソープで洗うと刺激が強く、あまり良くありません。デリケートゾーン専用の洗浄剤で、優しく洗うようにしましょう。
おりものシートや体のリズムをうまく活用して下着の悩みを減らそう
大切な役割があるおりものは、女性にとってなくてはならないものです。おりものによって下着が汚れてしまうことや、汚れた部分をゴシゴシ洗うことで生地が傷んでしまうことを防ぐには、下着に合った形のおりものシートを選ぶと良いでしょう。
生理周期からおりものの量を把握して、おりものが少なそうなときに繊細なレースの下着を選ぶなど、自分の体のリズムに合わせた下着選びもできるといいですね。