今回は、災害時の下着の必要性や下着選びのポイントについて解説しています。防災バッグに入れる下着の選びの参考にしてみてください。
防災バッグに下着は入れている?
いざというときのために、自宅に防災バッグを用意している方は多いです。非常食や飲料水、懐中電灯などの定番グッズのほかに、下着は入れていますか?
防災バッグを持って避難するような場合では、下着が必要となることがほとんどです。それにもかかわらず、防災バッグに下着を準備している人は少ないのが現実です。
防災バッグの準備で下着まで意識できる方は少なく、荷物を減らしたくてあえて準備していないというよりは、下着まで意識が回っていなかった場合がほとんどではないでしょうか。市販のセットになった防災バッグには下着が入っていることは少ないので、市販のものを購入して自宅に置いておくだけで満足している方も多いです。
災害が起きて避難所や自宅以外の場所に避難することになった場合、数日から長期にわたって自宅に帰れないことも考えられます。緊急事態では防災バッグを持ち出すことが精一杯で、下着を準備する時間がないことも予想できます。そのため、あらかじめ防災バッグの中に下着も入れておくと良いでしょう。
災害時の下着の必要性
防災バッグに下着を入れておくと、どのようなメリットがあるのでしょうか。災害時の下着の必要性について、3つのポイントを紹介します。
今まで防災バッグに下着を入れていなかったという方も、防災バッグの中身を見直す参考にしてみてくださいね。
下着の替えがないと不衛生
避難所生活が続くとなると、簡単に洗濯をしたり替えの下着を入手したりできる環境ではありません。救援物資が届くのに時間がかかったり、断水によって水を思うように使えなかったりと状況はさまざまです。
一晩で帰宅できれば問題ないですが、長期間の避難所生活を強いられたとき、下着の替えがないと不衛生です。何日も同じ下着では不衛生で、何より自分が不快感の中で避難所生活を送り、大きなストレスを抱えることになってしまいます。
このような状況に備えるためには、数枚の下着を防災バッグに入れておくと安心です。清潔な下着を何枚か持っていれば、すぐに洗濯できない状態でも安心できますし、衛生的です。
行動しづらい
災害は、いつ起きるか予想できません。就寝時はノーブラで過ごしているという方も多いのではないでしょうか。就寝中に起きた突然の災害でノーブラのまま避難した場合、下着を持っていなければ帰宅するまでノーブラで過ごすことになってしまいます。
避難所では人目のある場所でほとんどの時間を過ごさなければならないので、行動しづらさやストレスを感じる原因になるでしょう。防災バッグに下着を準備しておけば、ノーブラのまま避難してしまっても後から着替えることができます。
性犯罪を防ぐ
避難所内は仕切りがなかったりあっても簡易的なものだったりと、プライバシーが確保できないことも多いです。他人と一緒に生活しなければならない避難所では、思わぬ性犯罪に巻き込まれてしまうこともあるのが現実です。
女性がノーブラの状態でいると、性犯罪に巻き込まれやすくなります。また、直接的な被害がなくてもノーブラの胸元に視線を感じるといった不快な被害に遭うことも考えられます。
人目のある避難所でノーブラでいることは、自分自身の気分の悪さはもちろん、性犯罪を受ける危険性をも高めてしまうでしょう。性被害を防ぐためにも、ノーブラで過ごすことのないよう防災バッグに下着を入れておくことが必要です。
また、避難所で下着を洗濯できるようになったときも、干した下着を見られたり盗まれたりなどの被害は考えられます。避難所内では気をつけていても人目についてしまうことがあるので、女性らしい下着やかわいい下着を干しておくことは避けたいですよね。
このような理由からも、避難所で洗濯して干せるような下着を防災バッグの中に備えておくことがベストでしょう。
どんな下着を準備するといい?必要な備え5選
実際に防災バッグの中に準備する下着は、どのようなものを選ぶといいのでしょうか。避難所生活におすすめな下着のポイントを5つ紹介します。これから防災バッグに下着を入れる方はもちろん、すでに入れている方も避難所生活に適しているか判断する参考にしてみてくださいね。
乾きやすい下着
避難所生活のなかで洗濯から干すことまでを考慮すると、防災バッグの中に入れておくのは乾きやすい素材の下着が理想です。避難所では、干す場所に困ることも多くあります。プライベートな空間を確保できないことも多い避難所では、長時間下着を干していると他人に見られてしまうリスクも高まってしまうので、できれば避けたいですよね。
化学繊維でできた下着は比較的乾くのが早いので、防災バッグに入れておく下着としておすすめです。ただし、化学繊維の下着は人によっては肌トラブルにつながることもあります。肌の弱い方や心配な方は、一度試しておくと安心です。
綿素材などの肌に優しい素材で、速乾性を売りにしている商品も存在します。化学繊維が肌に合わない方でも、速乾性に優れた下着を選んで防災バッグに入れるといいでしょう。
カップ付きタンクトップ
カップ付きタンクトップは、タンクトップとブラジャーが一体となったような形のインナーです。着心地がブラジャーに比べて楽なので、下着をつけたままでも楽に寝ることができます。普段ノーブラで寝る方でも、ストレスが少なく過ごせるでしょう。
また、カップ付きタンクトップならシンプルなデザインのものが多くあります。もし干しているところを見られてしまっても、女性ものの下着だと意識されにくいのがメリットです。避難所でブラジャーを洗濯して干すことに抵抗がある方は、防災バッグの中にカップ付きタンクトップを入れておくと安心でしょう。
ボクサーパンツ
避難所では、できるだけ女性ものと意識されないような下着を選ぶことがおすすめです。ボクサーパンツは男性のものと思っている方も多いですが、実は女性用のボクサーパンツもあります。シンプルなデザインのものもたくさんあり、避難所で干していても女性の下着だとバレにくいので安心です。
また、ボクサーパンツは一般的な女性用のショーツに比べて締め付けが少ないことも特徴です。ただでさえ窮屈な避難所生活なので、下着の締め付けによるストレスを減らせることは大きなメリットだといえます。
ボクサーパンツは、下腹部や腰、足の付け根までをカバーしてくれます。冬場の避難所は寒いことも予想されるので、冷え対策としても優秀です。
サニタリーショーツや吸水ショーツ
生理中に避難することになったり、避難中に生理がきたりすることも予想されます。突然の事態に備えて、サニタリーショーツや吸水ショーツも防災バッグの中に入れておくと安心です。
災害や避難所生活に対するストレスから、思わぬタイミングで生理がきてしまうことも多いようです。このような場合でもいつも通りの下着で安心して過ごせるよう、あらかじめサニタリーショーツや吸水ショーツを防災バッグに準備しておきましょう。
生理用品とおりものシート
生理用品は、自分の一周期に必要な分を防災バッグに用意しておきましょう。支援物資がいつ届くかやどのくらい生理用品をもらえるかは、避難所や状況によっても異なります。突然の生理で困ってしまう女性も多いので、備えておくと安心です。
おりものシートは、すぐに下着を洗濯できないときに役立ちます。下着を洗濯することができなくても、おりものシートを取り替えれば不快感を減らすことができます。突然の生理で下着を汚してしまうこともある程度防げるので、生理用品と合わせて防災バッグに入れておくことがおすすめです。
下着の色にも気をつけよう
避難所ではプライベート空間を確保することが難しいので、できるだけかわいらしい色の下着は避けることがおすすめです。明らかに女性ものとわかる下着は、性犯罪のリスクを高めてしまいます。
普段は派手な色の下着を好んでいる方でも、防災バッグに用意する下着は黒やグレーなどの目立ちにくい色のものを選びましょう。下着に気を遣うことが、自分の身を守ることにつながります。
防災バッグには下着や生理用品の備えが必要
防災バッグに下着を備えている方は少ないのが現実です。しかし洗濯環境や支援物資の状況は、そのときになってみないとわかりません。できるだけストレスを減らして避難所生活を送るためにも、下着の備えは必要です。
イレギュラーな避難所の生活に合わせて、女性ものとわかりにくい下着や速乾性に優れている下着など、避難所生活に適した下着を用意して防災バッグに入れましょう。突然の生理にも対応できるよう、最低でも一周期分の生理用品も備えておくと安心です。
突然の災害でもトラブルなく過ごせるよう、今回の記事が防災バッグの下着を準備する参考となれば幸いです。